レンタルオフィスと比較すると、「サービスオフィス」はあまり耳慣れない名称であるかもしれません。あるいは「聞いたことはあるけれど、この2種類にどんな違いがあるのか、いまいち分からない」という人もいるのではないでしょうか。どのような違いがあるのか解説しています。
サービスオフィスと異なり、レンタルオフィスとシェアオフィスを比較するのであれば、その違いは明確です。レンタルオフィスは完全個室タイプや半個室タイプ、あるいは簡単な仕切りで周囲の利用者と隔てられているタイプなど、「占有スペース」のスタイルはさまざまです。特定のスペースを、契約した人のみが利用するシステムになっています。一方、シェアオフィスは、オープンスペースになっている場合が多く、指定席を設けている店舗もありますが、すべてが自由席になっているスタイルもあります。これら2種類のオフィスを併設している店舗も多く見られます。
一方で、レンタルオフィスとサービスオフィスを比較する場合は、それほど明確な違いはありません。サービスオフィスのシステム自体は、レンタルオフィスとほぼ同じです。強いて違いをあげるとすれば、業務をこなしたりビジネスを進めたりする際に必要な備品や設備、会議などに利用できる共有スペース、あるいは秘書サービスなどが、すべて揃っていることです。けれども、通常のレンタルオフィスであっても、同じようにビジネスに適した環境が整っているケースもあるため、明確に大きな違いがあるわけではないのです。
レンタルオフィスとサービスオフィスは、違いがあいまいで混同しがちです。ただ、これからレンタルオフィスやサービスオフィスを利用しようと考えている場合は、理解しやすい違いだけでもできる限り把握しておくほうが、判断基準が増えるため、安心感があります。ここでは、2つの違いについて解説しています。
オフィスを取り扱っている運営会社が独自に、あるいはそれぞれの好みなどによって「レンタルオフィス」と呼ぶのか、それとも「サービスオフィス」と呼ぶのかを選んでいます。
システムは同じであっても、サービスオフィスにより強い「高級感」をもたせるために、これら2種類の名称を使い分ける場合もあります。サービス内容自体はあまりかわらなくても、クオリティー面などで差別化をはかることは可能です。
ただ、サービスオフィスという名称を使って紹介されているオフィスであっても、文字だけでは高級感のあるスペースになっているかを判別するのは、難しいところです。同じビル内にレンタルオフィスも設けられている場合などは、どこが差別化のポイントになっているか、店舗まで足を運び現場を見学してみるのがおすすめです。契約するのであれば、高いクオリティーを実感できてからのほうがよいでしょう。
サービスオフィスならではの品質は、例えばどのようなところに感じられるのでしょうか。まず、目に見えるものとしては、オフィスビルの外観やエントランス、そしてインテリアなどのつくりが立派なところです。また、電話代行サービスや秘書代行サービスなど、ビジネスをサポートする、目に見えないいわゆる「ソフト面」のサービスについても、ハイクオリティーであることが期待できます。
来客が多い企業の場合、オフィスが入っている建物やオフィスが立派であるほうが、信頼関係を築くためには確かに有利です。同様に、相手に好印象を与える、プロのていねいな電話対応なども、問い合わせが多い企業にとっては同様に大切です。サービスオフィスは、レンタルオフィスよりも相場が高くなっていますが、サービスオフィスをわざわざ選ぶ価値も、利用目的によっては充分にあるといえます。
どちらにもコンセントの違いがあるので、自身の用途に合ったオフィスを選ぶようにしましょう。