レンタルオフィス契約前に内見・見学をするべき?

自分や自分の企業のニーズに合うレンタルオフィスを選ぶ際は、実際にレンタルオフィスまで足を運び、内見(見学)することが大切です。その理由に加え、内見時には必ずチェックしておきたい3つのポイントについて説明しています。後悔のないレンタルオフィス選びのために、ぜひお役立てください。

契約前に必ずしておきたい内見(見学)

レンタルオフィスの内見(見学)のタイミング

現地まで足を運んで内見をするのは契約前であれば好きなタイミングで良いのですが、内見可能なタイミングは、レンタルオフィスを運営している会社によってさまざま。いつでも内見に対応なところもありますが、一度ホームページのメールフォームから、あるいは電話などで問い合わせてみるとよいでしょう。遅くとも、契約を結ぶ前までには必ず内見を済ませておくことが大切です。

内見(見学)が大切な理由

利用を検討しているレンタルオフィスのホームページの写真や説明、口コミ評判などの情報から、おおよその雰囲気や使い勝手を想像することはできます。けれども、自分の目で確かめない限りは、実際とは異なったイメージを抱いていたとしても、それに気づくことは難しいでしょう。

レンタルオフィスを実際に確認することで、スペースの感覚などの認識が可能になります。独立起業後の最初のオフィスとしての利用を考えている場合など、さまざまな準備に追われ、内見をするのが少し面倒くさいように感じられるかもしれません。しかし、予期しなかったようなトラブルを避けるためにも、内見は必要不可欠です。

内見・見学時の3つのチェックポイント

チェックポイント1.セキュリティー

仕事の作業場として利用するには欠かせないのが、「セキュリティーの状態」についてチェックしましょう。

インターネットのセキュリティー

どのような業種に携わる個人事業主、あるいは企業であっても、たいていの場合、パソコンは業務上必要なアイテムです。レンタルオフィスでパソコンなどをインターネットにつなぐ際は、その店舗の回線を利用することになります。不安なく仕事に取り組むためにも、内見をするときに、インターネットセキュリティーの状態について確認しておくのが賢明です。

通信速度もチェックしよう

セキュリティーだけでなく、通信速度の確認もしておくのがおすすめです。レンタルオフィスでは、無線LANを複数の利用者が使うため、通信速度が遅くなる可能性があります。仕事をスムーズにこなすために必要なスピードを保てなければ、快適な環境だとはいえません。

レンタルオフィスのネット環境をチェックするには、内見のときに、いくつかの地点でスマートフォンやWi-Fiの通信状態がどうなっているかを見てみると、わかりやすいでしょう。あまりよい環境でなかったとしても、自分の無線通信をあとから対応させるようにすることは可能です。ですが、ネット環境の充実度は、店舗を評価するためのひとつの要素にはなるはずです。

レンタルオフィス自体のセキュリティー

レンタルオフィスが入っているビル全体としてのセキュリティー、そして各フロアのセキュリティー。それぞれの状態について、内見してみてはじめてわかる場合があります。

もちろん、セキュリティーのレベルに関しては、専門的なことは、普通はわかりません。けれども、ビルに入るところから、自分が契約を検討しているレンタルオフィスに到達するまでに、トータルで何回のセキュリティーチェックが行われたか、ということが、ひとつの尺度になるはずです。一般的には、2回以上のセキュリティーチェックがあった場合は、「その施設のセキュリティーのレベルは高い」といえます。

チェックポイント2.設備

チェックすべきポイントの2つ目は、「設備の状態」についてです。

会議室などの共有スペース

共有スペースは、会議やセミナー、イベント、あるいは応接間など、必要になる機会が少なくありません。そして、共有スペースを利用する際には、予約制を導入しているレンタルオフィス会社が多いです。日時にゆとりをもって予約しようと考えても、毎回とりそびれるようであれば、それは共有スペースの数に対する占有スペースの数が多すぎることが、大きな原因になっている可能性があります。

複数のレンタルオフィスを比較した結果、数のバランスに不安を感じるようであれば注意が必要です。内見の際に、数のバランスと、共有スペースがどのくらいの予約率になっているかについて確認しておきましょう。

また、予約がとりやすいかどうかということに加え、隣り合う会議室で話し声が筒抜けになってしまうような構造になっていないか、といった機能面についても要チェックです。商談内容が漏れてしまうようでは、安心して仕事ができませんね。

設備の充実度

内見をしながら、自分が実際にそこで仕事をしている姿をイメージしてみてください。オフィスの使い勝手はどうか、あるいは人の動きを見て、導線がスムーズに機能しているかどうか、などとといった点をチェックおきましょう。さらに、全体の雰囲気や清潔感などもチェックしておくことで、そのレンタルオフィスが自分にとって快適な設備や構造になっているかがわかるでしょう。

「空調」と「お手洗い」も要チェック

快適な環境で仕事に取り組むためには、空調やお手洗いの設備の具合も大切です。内見の際にぜひ確かめておきたいところです。

まず、空調についてですが、これもレンタルオフィスによってシステムが異なります。個室などの専有スペースごとにエアコンが設置されていて、それぞれの利用者が室温を調節できるケース。あるいは、フロア全体の空調をまとめて管理しているケース。後者の場合は、室温調整を自分の思うようにはしづらいので、室温に敏感な人は、着る物を工夫するなどの対応が必要になります。

次に、お手洗いについてですが、清掃が行き届いているかは気になるところです。また、オフィスのトータルの利用可能人数に対して、お手洗いの数が少なすぎないかどうかも、内見の際に見ておくとよいでしょう。

チェックポイント3.アクセス

チェックすべきポイントの3つ目は、「アクセスのしやすさ」についてです。

駅からレンタルオフィス間のアクセスの良さ

オフィスを訪問する顧客のアクセスのしやすさを考える場合、最寄り駅からの距離が、できるだけ短いのが理想的です。ただ、ひとくちに距離といっても、地図上所要時間を確認するだけでは不十分かもしれません。内見をするために現地まで足を運ぶ際に、所要時間の再確認に加え、移動したり歩いたりしやすい道になっているかどうかをみておきましょう。

駅構内の移動のしやすさ

顧客の多くがオフィスを訪問するときに利用すると考えられる駅の構内についても、確認しておきましょう。駅構内の移動のしやすさは、駅によってかなりの差があります。トータルの移動距離がイメージよりもはるかに長かったり、混雑具合が、時間帯や曜日によりかなりひどい状態になる可能性もあります。また、電車を乗り換える際に長い距離を移動したり、あるいは路線変更をするたびにエスカレーターで上り下りしなくてはならないなど、実際に訪れてみて初めてわかる不便さ・便利さもあるはずです。

ですから、レンタルオフィス自体には理想的な条件がそろっていたとしても、それだけですぐに契約を結んでしまうと、あとから悔やむようなことになるかもしれません。内見の大切さがわかります。

自宅・レンタルオフィス間のアクセス

レンタルオフィスに毎日通勤しようと考えている人は、自宅からレンタルオフィスまでのアクセスのしやすさも重要です。毎日のことですから、時間がかかりすぎたり、通勤ラッシュがかなり激しいため毎朝ストレスを感じるような状況に陥りそうであれば、別の物件を考えるのが賢明でしょう。

会社に雇用される場合と異なり、せっかく自分で選べるレンタルオフィスなのですから、後悔のない選択をしたいところです。